衰えを受け入れる

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30代中盤として

後輩に抜かれ始めた自分を認められず、うつに逃げる30代 - ヤドリギ

30代も半ばになってくると、物事の道理や新しい知識を吸収することはもちろん、作業スピードだって遅くなるわけだから、伸び盛りの20代との実力差はどんどん狭まってくる。当然のことだと思う。我々の年代に必要なのは、単純に「仕事」という面で言うならば、ある程度の能力の劣化を自覚し、後輩に実力で追い抜かれてしまうことがあっても、悔しさをぐっと飲み込んだ上で、「今の自分の実力はどの程度なのか」「今の自分に何ができるのか」と別の視点を持って事に当たる「発想の転換」と「実力の棚卸」が必要なのではないだろうか。

私も30代中盤になって、実力や能力の劣化という面で、いろいろと自覚することが増えてきた。中でも、「集中力の維持」や「思い出す力」が格段に衰えてきている。職場内で仕事に必要な知識等を言葉で引用する場面はもとより、普段の会話においても、芸能人著名人の名前がなかなか出てこない。その時々のストレスや体調等に原因もあるのだろうけど、20代の頃に比べて大きく違うのはこのあたりだ。

一方、20代に比べて物事に寛容になってきた。完璧主義的な部分が多少和らいだというか。イライラを笑顔で隠せるようになったというか。若いころに持っていた「自分でやったほうが早い」「自分のほうがクオリティの高い成果物を作ることができる」等という、実力と比例しない意味の分からないプライドは影を潜めている。ようやく身の程を知った(笑)。もちろん、自分が得意としている領域については、生きる上でのモチベーションを維持するために、ある程度のプライドは持っているけれども。

ここで大事なのは、抜かれても良いんだよと教えること。誰でもずっと先頭にいられるわけじゃないことと、調子が悪くなる時期もあることを給与査定の場や社内でのちょっとしたやり取りの中で伝えてあげる必要があります。そこでわかってもらえると、もう一度後輩達を見返すような結果を出してくれるようになります。
後輩に抜かれ始めた自分を認められず、うつに逃げる30代 - ヤドリギ

例え、自分で衰えを自覚したとしても、プライドがある以上、自分だけで気持ちを抑えるのは難しいかもしれない。しかし、目上の方や先輩から、このように声をかけてもらうだけで、幾らか気持ちは安らかになる。いつもその人のことを見ている人が、こういう言葉をかけてあげることで、その人の今後の人生が好転する可能性がある。例えて言えば、他球団で若手に追い抜かれ戦力外になったベテランを甦らせた、野村克也氏の「野村再生工場」に似ているかもしれない。

年代によって、気持ちや身体のステージが変化する。私の場合は、脳みその中は衰えてきているけれども、ハートは穏やかになっている。それが良いことなのかどうかは分からないが、自分を受け入れて認めることができているので、「無用なプライドの高さ」や「自らの無力を認めない」といったものに惑わされることはないだろう……と、今のところ自己分析している。ただ、他の人が見たときに、「お前はもっとこうしたほうが良い」という要素はたくさんあると思うので、目上や先輩の方からのアドバイスに、より真摯に耳を傾けていきたい。

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