世代交代

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去年あたりから、プロ野球の選手の名前についていけなくなってきた。昔ほど試合を見るわけではないのだが、主力選手や若手の選手の名前がまったく分からない。

http://baseball.yahoo.co.jp/npb/stats/

2012年の打撃十傑を見ても、セ・リーグの阿部や坂本は分かるけど、「大島?」「川端?」といった感じで、パ・リーグにいたっては、「糸井?」「陽?」といった感じ。角中については、以前特集で見たことがあるので知っていたが…。6位の「秋山(西)」に至っては、一瞬秋山幸二を思い浮かべてしまった。

3年くらい前に「これからプロ野球界に、どんどん世代交代が起こってくる」と、ある解説者が言っていたけど、今まさに若い世代がぐんぐん伸びてきているときなのかもしれない。

あとから振り返って、「あぁ、あれが世代交代の時期だったのかな」と思うこともある。

時代劇がそう。1997年を最後に日本テレビが連続テレビ時代劇の制作から撤退したり、『必殺シリーズ』が1999年の劇場版『必殺!三味線屋・勇次』で一時中断するなど、時代劇業界の「戦力ダウン」が相次いだ。確か、『水戸黄門』がフイルム撮影からビデオ撮影へと移行したのもこの頃*1で、「世代交代」というよりも「衰退」に差し掛かった時期だったのかな、という気もする。

繰り返しになるが、テレビ時代劇として代表的な『水戸黄門』が、2001年に始まった石坂浩二版によって、これまで築き上げてきた東野英治郎による黄門路線をまったく覆す内容になったことでも分かるように、1960〜1970年代から続く日本のテレビ時代劇の「歴史」「あり方」が、1990年代末期から2000年に入ったあたりで転換期を迎え、ゆっくりと世代交代に入っていったのかな…とも思う。

もう少し言うと、視聴者が時代劇による「勧善懲悪」「マンネリ」といったものから満足感を得られなくなって、素直に「こいつは正義」「こいつは悪」「正義が弱者を助けて悪を討つ」という時代劇の王道が受け入れられなくなっていったのかもしれない。

2000年中期から末期にかけて少しテレビ時代劇が復活してきて、その中では若い脚本家や演出家が参加しているので、上手く世代交代はできてきているのかな……という気もしているけど、役者に関しては、まだまだベテラン頼みかな……という気がする。逆に言えば、役者さえ揃ってくれば、若いスタッフを中心にテレビ時代劇が復活してくるんじゃないだろうか。つい最近まで放送していた『大奥』では若い役者が何人も出ていたし、こうした機会に時代劇の経験を積んでもらえると、これからのテレビ時代劇に厚みが出るのでは。

昔みたいに、各テレビ局で時代劇が製作されていた時代まで戻って欲しい、というわけではないけれど、やっぱりテレビ時代劇は存続していってほしいし、これからも新しい作品を作っていくことで、若いスタッフたちに技術やノウハウといったものを継承していってほしい。そうすれば、きっと若い視聴者に「時代劇面白い」と思ってもらえるような仕事ができるはず。

時代劇は、プロ野球のように数年で世代交代を繰り返すものではない。数十年かけてゆっくりと築き上げてきた「文化」とも言えるものだから、世代交代をしていくためにはきっと長い年月がかかると思う。培ってきた技術や伝統、想いを大切に残しながら、焦らずゆっくりと世代交代をしてほしいと思う。

*1:やはり時代劇はフイルム撮影が良いと思う。独特の陰影は画面に迫力をもたらすし、光と影の映像美こそが、時代劇に欠かせないないものだと思っている。

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