2012.06.23 第2回三重県新しい公共円卓会議 その6

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http://d.hatena.ne.jp/masayan1979/20120828/p1 の続きです。

「2.市民活動の財源確保について」の後半部分です。円卓会議の議論も、今回でいよいよ最終回です。今回の円卓会議では、話した内容から一定の結論を導き出さない形を取っているので、議論が投げっぱなしな感じがしますが、これで正解です。

ただ、議論の中身はかなり重要なことを話していると思うので、意見の中から重要な点を拾って、自分の中に独自目線で落とし込むことが大事なのかな、という気がします。ひとまず、最後まで読んでいってみてください。

なお、これはあくまで私個人が傍聴し、その内容についてまとめたものです。個人の見解によるものであることを、あらかじめご了承願います。三重県及び実施団体である「特定非営利活動法人みえNPOネットワークセンター」とは一切無関係です。

2.市民活動の財源確保について

円卓会議(後半)
  • 地域の歴史や文化を継承することはどうするのか。人それぞれの価値観だが、「無くなっても良いのか」と危惧している人もいる。また、環境や防災などの活動分野は、行政が担うことが難しくなってきているのでは。そのコストは誰が負担するのか。
  • 営利or非営利ではない。何の分野が必要なのか。そして、「ここまでは行政がやりました。ここからは〜」という住み分けや間合いも必要。
  • 以前、北川正恭氏が三重県知事の時代に、「補完性の原理」という言葉がよく使われていた。誰が何を担うのか、という考え方。自分で考えるなら自分で。地域で考えるなら地域で。それができなくなったら次のステップへ、より大きな組織で考えよう、という仕組み。
  • 補完性の原理」を「新しい公共」として考え直す場合、行政は何を担うべきか。例えば、災害時に避難所運営をする場合、行政が義務として課せられているけれども、市民が自分たちで運営したほうが良い避難所になる。「補完性の原理」で言えば、自分たちの避難所は自分たちで作る。お金だけで言っても、サービスの内容についても、自分たちでやるほうが絶対に良いことは分かっている。行政にお願いするんじゃなくて、自分たちでやりましょうよ、となるのも、新しい公共の流れの一つなのかもしれない。
  • 「誰がやったほうが良くなるのか」を探すのも一つだし、財源の話と絡めるならば、「そのお金を誰が消費したほうが良いのか」。こういうことを真面目に考えたほうが、お金の価値が高まる。それはコスト削減にもつながる。
  • NPOが担う部分として、需要や営利性は大事。誰も気づいていない課題、先進性も大きなポイント。そこに気付いている人たちがどう動けるのか…という部分に、どうやってコストを負担するのか。
  • 財源は広く求めることが大事。社協では共同募金を行っているが、一つの試みとしてハートフルベンダー(自販機の中で募金)を行っている。100円のうち、一本につき幾らという形で共同募金にお金が流れる仕組み。
  • 既存のシステムの中で、企業が協力していただきやすい仕組みが大事。そこから、企業の姿勢を社会に訴えることができるし、浄財も集まる。そうしたお金を集めて、NPOに寄付をして、地域の力を底上げする。そういう試みが大事。

マトリックス的な考えのおかげで、立体的に見えてきた。誰がサービスを提供するのが良いのか。誰が担うのが良いのか。継続性や質はどうなのか。現段階では、継続性も質もない。NPOの先進性を誰が負担するのか。

NPOに地域の課題を解決して欲しい」というニーズ自体はある。だから、継続するために委託をしたが、人件費は見ていない。公共性の高い委託契約に、こういう現状がある。

  • NPO側も情報発信をしたいだろうが、自分たちの活動で手いっぱい。一方で、ホームページやfacebookが充実していて、PRが上手な団体がある。ホームページを立ち上げて、自分たちの活動を整理すると、周囲に理解が深まるのでは。
  • メディアでは細かいことを伝えるのが難しい。電話番号やホームページを伝えるのは難しいが、「○○で検索して」という形が紹介しやすい。
  • 基本的に、NPOは行政も企業もやらない、やれない狭い公共を担うセクター。先駆性や専門性、継続性がエネルギー源。それを、社会が「なるほど」と思うには時間がかかり、合意形成するときにようやくお金がついてくる、という仕組み。NPOの存在は非常に難しいことを感じた。
  • 「先駆性」が世の中の役に立つかどうかは分かりにくい。例えば、里山の小道の整備などは、今でこそ大事だと分かるけれども、今から20年前に「誰も通らない道を整備するのに何の社会性があるのか」と誰が考えるだろうか。そのあたりが、20年経って分かったということは、公共性が高まったということなんだろうけど、その期間NPOはどうやってご飯を食べていくんだろうな…という議論だと思う。
  • 財源を広く求めることは大事。財源はお金だけじゃない。「社会的資源の循環」という言葉もそうだが、企業の空き店舗や建物をNPOに提供するのも、立派な社会的資源の循環です。企業側がそういう形でNPOを支えてあげることが社会的コンセンサスとなれば、「新しい公共」が一歩も二歩も進むと思う。