2012.06.23 第2回三重県新しい公共円卓会議 その5

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http://d.hatena.ne.jp/masayan1979/20120826/p1 の続きです。

今回は、2つ目のテーマである「2.市民活動の財源確保について」の円卓会議の前半部分をご紹介いたします。NPO等の活動は財源の確保が大変難しいのが現状です。行政からの補助金や委託金に頼っていることも多く、また理事や会員による“持ち出し”を原資に活動している団体も少なくありません。

NPO等が、地域や市民に向けたサービスを継続的に行うための財源を確保するには、一体どうすれば良いのか?何が問題なのか?円卓会議に出席されていた委員の皆さんから、次のような意見が出ました。

なお、これはあくまで私個人が傍聴し、その内容についてまとめたものです。個人の見解によるものであることを、あらかじめご了承願います。三重県及び実施団体である「特定非営利活動法人みえNPOネットワークセンター」とは一切無関係です。

2.市民活動の財源確保について

円卓会議(前半)
  • 市民活動の趣旨や目的によって、財源がどれだけ必要かは千差万別。
  • 短期間のテーマ型の事業なら持ち寄りで事業費を負担すればできる。「新しい公共」で継続的に統一した分野でサービス提供するなら、専属スタッフは必要不可欠。
  • 「市民活動だからお金がないのか」といえば決してそうではない。自分たちの活動の中で稼いでいるところもある。
  • 現状、参加している人たちの持ち寄りが多い(ボランティア)。今回のNPO法の改正で、それらの人たちを数字として記載することができるようになったが、その価値や評価は分かりにくい。
  • 企業や行政がNPOに対して何かを委託するときに、「人件費はかからない」という発想を持たれてしまうことが課題になっていた。意識を変えないといけない。
  • 事業コストをどのように分配するのか。受託者に求める部分もある。NPO事業が必要で、公共サービスとして継続的に必要ならば、NPOのサービスは最終的に行政の一部になっていくべきなのではないか。「行政の一部」という言葉に語弊があるならば、「税金がダイレクトに投入される」という趣旨としてご理解いただきたい。
  • 営利性と公共性でマトリックスを作って、営利性が強い公共サービスはビジネスなので民間に任せる(鉄道、運輸など)。営利性が低く公共性の強い、例えば生命にかかわるものは行政がやる。営利性が低く公共性も高いけど、優先順位が低いエリアを、誰がどう負担するのか。

  • 企業がやると採算がないから参入しない部分は、コミュニティビジネスとして地域の地縁団体やNPOが参入すれば、通常の人件費ではないが、ボランタリーな活動で賄える。
  • 公共性が多少ある場合は、地縁団体やNPOが行政と協働して委託や補助で賄う。営利性もなく、公共性も「あったら良い」ところは、市民たちがコストを出し合うことになるだろう。
  • 現代社会は経済で回っている。一方で、ボランタリーな部分もある。経済がマネーで動いているならば、ボランタリーな世界は「人の善意」で回っている。「新しい公共」の社会は、2つの社会が融合した世界ではないか。
  • 地域の活動に一定のお金が入る仕組みを作れば持続性が増す。サービスの質も向上する。一方で、経済の部分では税金が少なくなってきている部分に善意が入ってくることで、地域を助けることができる。
  • ひょっとして、「民」がボランティアでやることは、「官」が担わなければいけない部分があるんじゃないか。逆に今まで「官」が行っていた部分は、ひょっとしたら「民」に任せても良いのではないか。
  • 「お金」については、今までの企業的考え方(拡大再生産)という考え方ではなく、「最低限の人件費で大きく儲けず、地域の課題そのものを解決するビジネス」という可能性に目を向けることで、地域に根差して生き残っていく道となるのでは。
  • 「絆社会」だからこそ、県民、市民ならお金を出し合えるのでは。ソーシャルファイナンスやコミュニティバンクの可能性も出てきている。
  • 三重県内のある市で、NPOが行っていた活動が資金的に行き詰った。その活動は地域から市民権を得ていたので、市役所から委託料が支払われ継続することになったが、委託料の内訳を見たら、人件費が「1日700円/人」くらいで算出されていた。市役所の担当者に理由を聞くと、「NPOだから活動はボランティアなんでしょ?」と言われた。この考え方をどう改善するのかが、行政の課題だと感じた。
  • 寄付の仕組みができても、寄付を受け取るのは難しい。どうやって情報発信していくのか。行政がどう情報発信を手伝えるのか。

次回予告

「2.市民活動の財源確保について」の円卓会議の後半部分をご紹介したいと思います。
http://d.hatena.ne.jp/masayan1979/20120829/p1