「パーソナルバリアフリー専門員研修会」に参加してきた。

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3/27に、NPO法人伊勢志摩バリアフリーツアーセンターが主催する「松阪地区 パーソナルバリアフリー専門員研修会」に参加してきました。

障がいを持つ人それぞれに異なったバリアがあることを鑑み、宿泊施設や飲食店などに存在するバリア(段差の高さ、入口のドアの幅、など)を調査し、実際に利用を考えている障がいを持った利用者や高齢者に対して、きめ細やかに案内、対応できるようにするのが今回の目的です。

具体的には、宿泊施設の入口の段差が何cmあるのか、といった施設の細かいデータを調べ、その内容を記録してデータベース化しておくことで、調査をした宿泊施設に泊まりたい障がい者からの問い合わせに対して、より詳しい案内をすることが可能になります。段差の高さを伝えることで、障がい者はより具体的なイメージを想い描くことができ、障がい者自身が「その程度の段差だったら乗り越えることができるから大丈夫です」となれば、入口が完全なスロープになっていなくても、その人にとってはバリアフリーになるわけなんですね。それが「パーソナルバリアフリー」なのです。

というわけで、今回は松阪のフレックスホテルを舞台に勉強会と研修、そして実際にフレックスホテルの調査を行ってきました。下の写真は、多目的トイレ(車いす対応トイレ)の調査を行っているときの様子です。他にも、フロントの高さであるとか、エレベーターの扉の幅、客室のベッドの高さなど、非常に細かいデータを採取しました。

本当はもっと調べる項目があったのですが、限られた時間だったので途中で終了しました。実際に障がいを抱えた方も研修に参加していたので、施設側に対して結構厳しい意見や要望も飛んでいました(調査は、そういう意見や要望を言う場ではないんですけどね)。ともあれ、無事終了したのと、「これは調査するのは大変だ〜」という気持ちが残りました。パワフルな方々に囲まれて、ちょっと疲れてしまいましたが(笑)。

僕は今、仕事で三重県が実施する「新しい公共支援事業」に関することに少しだけ関わっています。行政、企業、NPO、地縁団体などが連携しながら、きめ細やかなサービスを提供することが「新しい公共」の前提となっていますが、この「パーソナルバリアフリー」という観点は「新しい公共」にとって重要な意識だと思うんですね。高齢化が進む中で、「地域のバリア」を一体誰が把握しているのか。誰に聞いたら分かるのか。行政?社協NPO?地縁団体(自治会)?自分たちの町のことをどれだけ知っていて、それがどこまで共有できているのか。誰が提言するのか。そうしたことも、「新しい公共」の課題の一つなんじゃないかな、って思います。事実、この専門員研修に関しても、三重県の「新しい公共の場づくりのためのモデル事業」に採択されていますし。

バリアフリーツアーセンター事務局長・野口あゆみさんとお話したときに、「この事業を行うことで、将来的に自分が齢を取ったときに暮らしやすい町になる。将来の自分のためでもある」ということを仰っていましたが、まさしくそのとおりだと思います。宿泊施設や飲食店だけでなく、商店街など暮らしに欠かせない場所でも、こうした動きがもっと活発になってくれば良いですね。

せっかく専門員研修を受けたので、機会があれば実際に調査に参加してみたいと思っています。「新しい公共」について理解を深めるためにも、この「パーソナルバリアフリー」というものの見方を、もっと養いたいと思います。